この記事の数字は、IforC WORKSに掲載している求人4,162件を、IforCが自分で集計したものです。調査会社の統計ではなく、いま実際に応募できる求人の中身を数えたものです。集計日は2026年9月7日で、求人は毎週月曜に入れ替えているため、数字も毎週変わります。
掲載している4,162件のうち、未経験歓迎がついているのは1,964件でした。全体の47%です。半分近くと言えますが、逆に言えば残りの2,198件は何らかの経験を求めています。「未経験歓迎の求人はたくさんある」と言われることが多いのですが、実際には応募できる求人の半分弱、という数字でした。
未経験歓迎の求人と、経験を求める求人で、想定年収を比べました。下限の中央値は、未経験歓迎が300万円、経験を求めるほうが350万円。差は50万円です。上限の中央値では、400万円と500万円で、差は100万円に広がりました。
ここで見ておきたいのは、下限より上限の差のほうが大きいことです。入るときの給与は50万円の差ですが、その求人が示している到達点には100万円の差があります。未経験歓迎の求人を選ぶことは、入口の給与を下げる選択であるだけでなく、その会社が示している上限も低いほうを選んでいる、ということになります。これは有利か不利かという話ではなく、応募する前に知っておいたほうがいい事実だと考えています。
同じ「未経験歓迎」でも、職種によって割合が大きく違いました。150件以上ある職種で並べます。
いちばん高いのが販売・サービスで59%、いちばん低いのがITエンジニアで22%でした。ITエンジニアや製造エンジニアは、未経験から入れる求人がそもそも少ないという結果です。「未経験だから受からない」のではなく、「その職種に未経験可の枠が少ない」という順番で考えたほうが、応募先を決めるときに迷いません。
ここが今回いちばん使える結果だと思っています。未経験歓迎の営業職551件を、想定年収の上限が600万円以上のもの(123件)と、450万円未満のもの(244件)に分けて、どんな条件がついているかを比べました。
%%(かっこ内)は、それぞれのグループの中での割合です。
はっきり差が出たのは、インセンティブの有無でした。上限600万円以上のグループでは51%についていて、450万円未満のグループでは20%です。つまり未経験歓迎でも年収の上が高い求人は、その多くが「成果に応じて増える給与」で上を作っています。固定給が高いから上限が高いのではありません。
逆向きの差も出ています。残業20時間未満は、年収が低いグループのほうに多くついていました(48%に対して35%)。マイカー通勤可も同じ傾向です。働く時間の負荷が軽い求人のほうが、示している年収の上限は低い、という素直な結果でした。
この2つを並べると、未経験歓迎の求人を選ぶときの判断が具体的になります。年収の上限を取りたいなら歩合のある求人を見る。時間を確保したいなら上限は下がると理解して選ぶ。どちらが正しいということはなく、両方を同時に取れる求人は少ない、というのが数字の答えです。
求人票の「未経験歓迎」という4文字は、どの求人にも同じ形で書かれています。ですがその中身は、職種によって枠の広さが違い、給与の作り方も違います。IforCの面談では、この集計を見ながら「いま出ている求人の中で、あなたの条件はどのあたりか」を先にお伝えしています。
数字は毎週月曜の求人更新にあわせて変わります。この記事の数字は2026年9月7日時点のもので、次の更新後は別の数字になります。更新のたびに書き換える予定です。